ブレグジット( Brexit)と金融の【1】2020/02/29シティ歴史

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ロンドン グローバル金融センター指数

今回は、ブレグジット( Brexit)と金融の【1】、

「グローバル金融センター指数」第2位ロンドンの話です。

世界金融センター指数は、イギリスのシンクタンクZ/Yenグループが2007年3月に調査を開始した金融センターの国際的競争力を示す指標です。シンクタンクZ/Yenグループは、年に二度(3月・9月)リポートを公表しています。

この「グローバル金融センター指数」は世界の金融都市を、ビジネス環境や人的資源、インフラ、金融セクターの発展レベル、国際的な評価などを基にランク付けし、金融センターとしての競争力を測る指標となっています。

You Tube リンク https://youtu.be/ocax17H4ebs

2018年9月、第24回目において、1回目からずっとロンドンがランキング首位を維持してきましたが、初めてニューヨークに抜かれました。参考までに、翌年2019年9月のランキングを発表します。1位ニューヨーク、2位ロンドン、3位香港、4位シンガポール、5位上海、6位東京であり、以下、北京、ドバイ、深セン、シドニーと続きます。

現在、6位の東京より上位である、5位上海のランキングが年々上がってきており、中長期的に第2位に上り詰める可能性が高いと考えています。

それに比較してEUの金融都市は10位から外れています。

歴史的に見ると、ロンドンは19世紀以降、大英帝国の首都として世界に君臨してきました。しかし、2回の世界大戦で主要な戦場にならなかったので、米国のニューヨークが世界の中心として、移っていきました。

その後、英国は1960年代の国有化が裏目に出て、国民の勤労意欲が低下し、生産性が落ちる英国病に陥りました。それに対して、1979年に首相に就任したサッチャーが民営化と規制緩和を進めることで経済の活性化を目指しました。とりわけ金融分野では、外資の参入を大幅に認める規制緩和、いわゆるビックバンを断行しました。

その結果、一言でいうならば、ロンドンは金融のグローバリゼーションの拠点(シティ)となり、再度世界一に返り咲きました。シティは国内と海外の一体型の市場であり、加えて規制の緩さ、手数料の安さ、税金の安さを備えたオフショア市場の金融をも支えていました。また、シティの象徴ともいえる、LIBOR金利が世界中で使われることになりました。

ところが、再度世界一の市場として君臨した時代は30年で終わりました。2016年デービット・キャメロンがしかけた、英国のEUからの離脱を問う国民投票の結果において、反転、EU離脱となったからです。

当然に、シティの地位は計り知れない影響を及ぼします。欧州大陸への金融取引の奪還です。通貨・金利など日の浅いEU金融にとっては、またとないチャンスなのです。

そこから、英国は中期的に国際金融の中心から外れていくことになります。時を同じくして、2021年に中止が決まっているLIBORも消えていきます。ドルの新しい金融指標はニューヨークで、ユーロに関してはEU大陸で決まることとなります。シティで決めることが出来る指標はポンドだけになってしまいます。

「グローバル金融センター指数」現在2位のシティが、直ぐに無くなることは無いでしょうが、確実に先細ると同時に、「ハードブレグジット」の可能性も高いと予想せざるを得ません。

最後に参考として、2020年2月29日 0:24 ブルームバーグの記事です。

世界で最も重要な借り入れ指標の一つであるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)が28日、日中ベースとしては過去10年余りで最大の下げを記録した。

 3カ月物LIBORは11.8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.46275%。1日の下げ幅としては世界金融危機のさなかにあった2008年12月以来の大きさ。こうした動きは、新型コロナウイルスの経済的影響への対応として米金融当局が一段と積極的なペースで緩和を進めるとの見方を市場が織り込みつつあることを反映している。

 フェデラルファンド(FF)金利先物の動向によると、年内86bpの利下げが織り込まれている。これは標準的な0.25ポイントの利下げ3回分余りに相当し、早ければ3月の初回利下げがほぼ完全に織り込まれている。

今回は、ブレグジット( Brexit)と金融・指標の根深さ、という話でした。

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