クジラと株価19500円基準 2020/03/11

為替・金融・時事情報

日銀ETF簿価 債務超過超過水準13000円

2020年3月10日 / 11:59 ロイターの記事です。

保有ETFの損益分岐点、1万9500円程度の可能性=黒田日銀総裁

日銀の黒田東彦総裁は10日の参議院財政金融委員会で、日銀による株価指数連動型上場投資信託(ETF)購入について説明した。株高局面でも購入を継続した結果、保有ETFの時価が簿価を下回る「損益分岐点」が切り上がり、日経平均株価で1万9500円程度になっている可能性があるとした。大塚耕平委員(立憲・国民、新緑風会・社民)への答弁。

以降、各種の報道、記事が出ていますので、今回は具体的なクジラの株価という話です。

ブログリンク https://youtu.be/Urzkq5G70LI

東京のクジラと株価指数CFD 2020/01/28、の中で、JP モルガン証券によると、株価が 18,400 円前後まで下がると日銀の含み益は吹き飛び、逆に含み損が発生するそうです。

ETF を売って損を確定させなくても引当金を積む必要が生じ、利益や自己資本が目減りします。日経平均が17,700円前後まで下がれば赤字に陥る可能性があるそうです。としていました。

しかしながら、今回、黒田日銀総裁の記事により、クジラの株価について、ある程度の目安が出て、「損益分岐点」が18400円から19500円となりました。そこで、再度ロイター記事を続けます。

黒田総裁によると、昨年10月以降、日銀が購入したETFは2兆0442億円。

2019年9月末時点の保有状況を前提にすれば、損益分岐点は1万9000円程度だが「(昨年10月以降の)ETF買い入れの実績等を用いてラフに計算すると、19年9月末時点と比べて500円程度切り上がっている可能性があると思うが、これは正式な数字ではない」と話した。

新型コロナウイルス感染症の拡大などの影響により、世界経済の不透明感が高まり、日本銀行は、ETF・J-REITの積極的な買い入れ、により更なる金融緩和を強化する方向に、更に舵を切りました。ETFおよぴJ-REITについて、当面は、それぞれ年間約12兆円、年間約1800億円に相当する残高増加ペースを上限に、積極的な買入れを行うことにしたのです。

2010年、白川第30代日銀総裁は、株式市場のリスクプレミアム縮小を目的としてETFの購入に関して、年間4500億円を目処に開始しました。すなわち、リスクの大きい株式投資を日銀がETFを買い入れることでリスクを小さくし、投資を活発化させようとした訳です。

その後、2013年3月、黒田第31代日銀総裁が就任し、4月から始まった黒田バズーカ砲「異次元金融緩和」で、買い入れ金額は年間1兆円に増額され、2014年10月の追加金融緩和で年間3兆円、2016年7月に6兆円、2020年3月には12兆円まで引き上げられました。先進国の中央銀行で「インフレ目標」に到達するための目的で株式を購入した中央銀行はなく、海図なき未知の航海に乗り出しています。

ここから先は、具体的にこれからの株価、現時点での海図を調べてみます。

日銀の保有ETFの簿価が19500円ということなので、1000円の下落につき約1.4兆円の評価損となり、17500円付近では約2.8兆円の評価損となります。16500円:4.2兆円、15500円:5.6兆円と続き、13000円で9.1兆円となり、債務超過水準に到達します。

2000年下落率45.2%となったITバブル崩壊時の価格13215円の相場に見合います。

日本株の下落幅次第では、日銀の赤字決算や債務超過懸念が高まりますが、MMT(現代金融理論)によれば、日銀券を際限なく印刷することで、中央銀行の債務超過や国家のデフォルト(債務不履行)は発生しない、と言われています。雨宮日銀副総裁は、かつて、「日銀は自らが円を発行し、日銀券を刷り続けられるため、債務不履行には陥らない」と述べていました。

前回、東京のクジラと株価指数CFD 2020/01/28でも述べましたが再度お伝えします。

仮に赤字転落や資本が急減する事態になっても、日銀が倒産することはないでしょう。

とはいえ政府の資本注入が必要になれば、通貨の信認が落ち、悪い円安におちいる可能性もあります。資本注入のコストは国民負担となり、ETF を買い続ける政策の意義に対する追及が、現在強まっているのも事実です。と、しました。

個人的に、緊急時国家の財政出動は「何でもやる」べきだと思います。

つまり、「インフレ目標」に到達するための目的で株式を購入した唯一の中央銀行である日本銀行が、仮に債務超過となった場合、仮に政府の資本注入が必要となった場合、資本注入のコストは具体的な国民負担となる「何でもやる」べき覚悟が必要です。

しかしながら、近い将来において、インフレ目標というロジックから離れた金融政策が、必要では無いか?という話でした。

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